硝子体手術
硝子体手術
眼球はカメラに例えられることが多いですが、水晶体がカメラのレンズとすると、網膜はカメラのフィルムに当たります。また眼球の中は硝子体と呼ばれる透明なゼリーが満たされています。いくらレンズ(水晶体)が健康な状態でも、透明なゼリー(硝子体)やフィルム(網膜)に異常があると画像を上手く描写することが出来ません。網膜の中でも特にものを見る中心部分を黄斑と呼びます。
・硝子体の部分に濁りが生じると飛蚊症といってゴミや虫が飛んでいるように見えることがあります。濁りの原因として生理的なもの(生理的飛蚊症)以外にも、硝子体出血や硝子体混濁があります。
代表疾患:網膜裂孔/網膜剥離、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性など
・網膜の黄斑部に病気が生じると、歪んで見えたり、真ん中が欠けたり、大きさが左右で違って見えたりします。
代表疾患:黄斑前膜、黄斑円孔、黄斑牽引症候群、分層黄斑円孔、加齢黄斑変性など
硝子体手術とは、網膜の病気を目の内側から治す方法です。白目(強膜)に小さな穴を3~4つ程あけて、目の中の透明でゼリー状の組織である硝子体を切除します。その際に、眼内の出血(硝子体出血)や異物(落下した水晶体や眼内レンズ)を除去したり、網膜の上に張った膜(黄斑前膜や増殖膜)を取り除いたり、空気や膨張性ガスを注入して黄斑円孔や網膜剥離を治療します。また患者さんの年齢によっては、白内障手術を同時に行います。
近年では小切開手術が主流となりMicro Incision Vitrectomy Surgery(MIVS)と呼ばれる低侵襲硝子体手術が主流となっております。当院では25ゲージもしくは27ゲージシステムと呼ばれる約0.4-0.5mm程度の傷で手術を行うことが可能です。
当院では黄斑前膜、黄斑円孔、硝子体出血(増殖糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、網膜細動脈瘤破裂、加齢黄斑変性など)、裂孔原性網膜剥離、水晶体落下、眼内レンズ落下等に対して硝子体手術を行っております。
★入院手術ご希望の方や、病状により入院手術が好ましい場合には適切な診療機関へご紹介いたします。まずは当院までご相談ください。